これだけ金価格があがってからでは遅いのでは? - 23 February 2011

初心者にも分りやすい金のブログとして、ワールドゴールドカウンシル日韓地域代表豊島逸夫氏にも推薦されている、「はじめての金読本」において、金の買い時について、昨今の経済事情を分析した上で、先の問いに答えています。

国内の預貯金はほとんど利息が付かない状態が続いているし、たとえ付いたとしても時間外に現金を引出したりするとなぜか手数料を取られたりして、なんだか釈然としない…。

株価にしても、昔はおおむね企業の業績を反映していたのに最近は海外の金融・経済動向の影響の方が大きくなって先々が読みにくくなり、長期投資が難しくなってしまった。さりとて、日夜パソコン画面に向かって眼を赤くして短期売買を繰り返しても、どれだけ成果が上がるのやら…。

エジプトの民主化要求デモの背景には、圧政や失業に加えて食料品などの物価高騰が大きいとも聞く。中国インドロシアブラジルなどの新興国では消費者物価上昇率がすでに5%を超えているともいう。世界的にインフレが進行しているけど、日本はどうなる…。

ちかごろこんな話をあちこちで耳にするようになりました。

食料品の高騰については、干ばつや集中豪雨といった直近の異常気象が引き金になっているとはいうものの、新興国途上国の人口増加と経済発展をベースに需要が拡大傾向にあることが大きいとの見方もあります。食料品価格は長期上昇トレンドにあるということです。

そしてもう一点、リーマンショック以降の経済不況対策で大量にお金が発行されたものの、実体経済へというより株式市場や商品市場により多く流入し、いたずらに価格が上がっているという面も否定できません。モノは増えていないのに、おカネが増えれば、じわじわ物価が上がっていくのが道理というものです。

そこで、破綻リスクのない資産として、またインフレというリスクに強い資産として金が浮上しているわけです。しかし、そうはいっても10年間も価格が上昇しているので、これからは価格が下がるリスクも大きくなってくるのではないだろうかという心配も出ています。

そのような心配が背景にあるのかないのか分かりませんが、実際、数年前から日本は「売り越し」に転じています。ところが世界的に見ると、「売り」より「買い」の方が圧倒的に多く、つまり「買い越し」が続いています。金を「売り越し」しているのは日本くらいのものです。

さて、前置きが長くなりましたが、質問への回答です。これだけ価格が上がってからでは遅いのでは?

まず短期売買を繰り返す人には、早いも遅いもないでしょう。そして単純に価格の上がり下がりだけに関心が向かう人は、なにもわざわざ金を買う必要はないだろうと思います。

いやいや、そうではなく、もちろん価格も気にはなるけれど、将来の万一に備えて買っておきたいということであれば、いまから買ってもまったく遅くはないと思います。相場という点ではまだ長期上昇トレンドが続いていますし、もし仮に予想が外れて数年後に下げに転じたとしても、金現物は紙くずにはなることもないのだし、ゆっくり買い足していけば良いのではないかと思っています。安くなればその分多く買えるというものですしね。

じつはそんな考え方にもとづいて作られたのが純金積立で、これから始める人には純金積立がおすすめですね。

念頭に置いておきたいことは、破綻リスクとインフレリスク。さらに、将来とても不安な年金の足しにするとか、子供や孫への資産継承に使うとか、目的はそれぞれでしょう。

これから買っても遅くないと思う理由はもうひとつあります。3年以内に借金が1000兆円を超えるであろう国の通貨が、新興国などと対照的にますます高齢化が進む国の通貨が、いつまでも買われ続けるだろうかという疑問があるからです。現在の円高がこのまま長期に継続すると考えられますか?ここでお話したいことは、つまり、日本円の保険として金を保有するという考え方もあるということです。

このような観点から、いまからでも遅くはないというのが、金読本の作者の基本的なスタンスです。もちろん、あくまでも10年、20年のレンジで考えてのことですよ。

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経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている金のブログ「はじめての金読本」より。