セックス、ドラッグ、貯蓄計画 - 19 April 2010
今日の記録的な金利は、実質的に貯蓄者にとってはどのようなことを意味するのでしょうか。
Lester Bangs(著名米国音楽ジャーナリスト)が、米国ミュージシャンのLou ReedのMetal Machine Musicのアルバムをレビューするために、スピードやブランデーや乱闘騒ぎを起こすのは...
リスクの高い行為です。
Phillipe Petit(高層ビル間の綱渡りなどで有名なフランス人)が、ワールドトレードセンターのツインタワーの間に張ったワイヤーの上を歩くのは...リスクの高い行為です。
Simon Cowell(「アメリカンアイドル」などの英国の音楽プロデューサー)が、公の場で彼が彼自身であること事態が...リスクの高い、無鉄砲な行為です。
しかし、稀ともいえる低金利下で貯蓄を守る行為はどうでしょうか。このためには、銃口をこめかみに当てて、銃弾が入っていないことを祈るようなスリルのある行為でなければならないのでしょうか。
米国の現在の金利において、「もし定年後の年間生活費5万ドルを元本を減らさずに得るためには、1億ドルが必要となります。」とニューヨークタイムスの主任通信員のFloyd Norris氏は述べています。
「確かに、この規模の貯蓄においては、これよりも良い金利を得ることができるでしょう。しかし、その金利差は大きくありません。」
Norris氏はなぜこのようなことが起こるのかとの疑問に対し、「金利が0に近い中で、米国の銀行業界は通貨紙幣を増刷しているのです。」と答えています。これは、1月から3月までに、J.P.Morgan Chaseは、資金を得るために0.8%を多少超える金利のみを支払ったことからも分ります。そして、その資金を平均4%を超える金利で貸し出したのです。
「このような現状には、十分に注意が向けられるべきでした。」とNorris氏は述べています。貯蓄者と債務者が実質的に全ての銀行業界に資金を提供していたのです。しかしながら、驚くべきことに、この現状を把握しているNorris氏ですら、ニューヨークタイムス紙で一度もこの現状をレポートすることがなかったのです。
しかし、金利の実質金利には注意を向けるべきです。少なくとも、より良い金利を望んでいるのであれば。
先月米国においては、BankRate.comによると、インフレ率を超える金利をCD(譲渡性預金証書)で得るためには、3年間資金を預ける必要があります。これは、公式発表されている2.3%のインフレ率においてです。しかし、クリントン政権以前のCPI計算方式においては、5.7%、John WilliamsのShadowStats方式においては、9.5%となっています。
このインフレ率以上の金利を得るために資金を一定期間預け入れるということは、破綻したリーマンブラザーズで唯一生き残ったAurora Bank FSB銀行に資金を預けるようなものなのです。
しかし、Auroraは、資金を必要としている銀行であるために、他の銀行よりも高い金利を支払っているに過ぎません。それでは、高い金利を得るためには、少々のリスクは取らざるをえないのでしょうか。
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CD6ヶ月物 平均実質金利 |
金価格の 変化(%) |
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| 1964-1971 |
2.36% | + 7% |
| 1971-1981 |
0.14% | +1477% |
| 1981-2002 | 3.61% | - 54% |
| 2002-2010 |
0.35% | + 312% |
「将来ある一定の時期には、政策の本質に関する変化を明らかにするために、その見通しを変える必要があるでしょう。」と、先週連邦準備制度の政策決定関係者は述べています。
しかしながらその間、現在の連邦準備制度の見通しにおいては、「異例の低水準で長期にわたり」という、公式CPI計算方式においては過去45年間平均の半分にも満たないインフレ率であるにもかかわらず、貯蓄者にとってはゼロ以下の金利を余儀なくさせるのです。
「私は、現在の金利レベルは妥当だと考えます。」と、他の連邦準備制度の政策決定関係者は木曜日同意しました。「全ては経済状況に依存しています。」と、バーナンキ議長が水曜日米国両院公聴会で言明したように、もう一人の関係者も同意しています。
これは、貯蓄者にとってはどのようなことを意味するのでしょうか。インフレ率より低いレベルの金利が維持される限り、保有する貯蓄を守るために、よりリスクの高い投資をせざるを得ないということになるのです。現金を保有するということは、最終的には、ショッピングなど消費するためであり、資産を保存する手段ではものではないのです。すくなくとも、ゼロ金利においてはそう思わざるを得なくさせます。これが、連邦準備制度のデフレ防御策なのでしょう。
注意深く収入を使わなければならない、このようなゼロ金利の状況下では、「投資家は、難解な資産に裏付けられた利回りといった、特異な投資商品へと向かうことがあります。」とEuroMoneyはレポートしています。機関投資家は、レンタカー車両、輸送、携帯電話、航空機、船舶貨物、著作権、知的財産、タイムシェア不動産ローンや傷害保険などが担保資産とされているアセットバック証券に資産をつぎ込んでいます。「投資家は、これらの資産からは高い利回りを得ることができます。それは、流動性が低く、より詳細のデューディリジェンス(適正評価手続き)を必要とするものであるためです。」とこの雑誌は論じています。
「ここにおいては、スプレッドは狭く、投資家は、一般的なアセットバック証券よりも、平均的に100から150以上のベーシスポイントを得ることができるかもしれません。」
東京においては、再び金利がゼロである「経済環境に応じて」という状態が、10年近く続いています。ファイナンシャルタイムズは、「日本はブラジルへ向かう」とレポートしています。 長い間日本の経済を見ている人々は、過去に、日本の人々が2002年のアルゼンチンの破綻の直前に南米債券を購入したことを思い出し、憂慮しています。
しかし、ゼロリターンの現在、本来行わない特異なリスクの高い投資へ興味をそそられることも事実です。それは、過去に年金運用ファンドマネジャーや投資家が、高いリスクを持つ投資をした結果がいかなるものであったかを忘れてしまうようにです。
弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。









