ニュースレター(02/12/2011)1747ドル - 30 November 2011

週間市場ウォッチ

本日金価格は、ロンドンPM FIXがトロイオンスあたり1747ドルと先週金曜日から3.3%の上げとなっています。

今週の主要イベント及び市場の動きは下記のようになります。

週明け月曜日28日は、米国の感謝祭明けのブラックフライデー(クリスマスセール初日)において、売上高は前年比16.4%増の524億ドルと過去最高を記録したこと。また、欧州債務問題が解決に向けて進展しているという思惑などからアジアと欧州の株価も上げ、米国株価は5営業ぶりに大幅に反発して始まり、金価格も押し上げられることとなりました。

29日は、イタリア国債入札が高い利回りを付けながらも、上限近い金額を調達できたことを受けて、イタリア政府利回りが低下し、欧州株と共に、金価格も上昇しました。これは、ドイツ国債が札割れしたことからも、利回りは3年物が、ユーロが導入されて以来の最高利回り7.89%でしたが、資金調達できたことが成功とみなされた模様です。ちなみに、10月の利回りは4.93%でした。

同日行われたユーロ圏財務相会合で、欧州金融安定基金(EFSF)の機能拡充で合意しました。その内容は、ユーロ圏内で新規発行される国債の損失を2~3割保証し、民間資金による「共同投資基金(CIF)」を設立し、ユーロ圏内で発行された国債の買い支え等を行うといったもの。この合意を期待し、金価格は上昇することにもなりました。

30日は、米格付け会社S&Pが、欧米の主要銀行の格付けを引き下げました。これらは、ゴールドマンサックス、シティーグループ、バンク・オブ・アメリカ、RBS、バークレイ銀行、HSBCなど。

中国人民銀行(中央銀行)が、世界経済の減速とそれによる中国への影響を懸念したことなどから、預金準備率を50ベーシスポイント引き下げました。この引き下げは、2008年12月以来となります。

英国時間昼過ぎに主要中央銀行(日本、米国、英国、欧州、カナダ、スイス)が資金供給の協調対応を行うことを発表し、ユーロが対ドル上げ、株価が上昇する中、金価格も大きく上げることとなりました。

また、米国で発表された11月ADP全国雇用者数は、20.6万件と前回及び事前予想を上回り、11月シカゴ購買部協会景気指数は、62.6と前回及び事前予想を大きく上回り、米地区連銀経済報告(ベージュブック)においても住宅市場および雇用は低調でありながらも、経済が改善していることが報告されました。

1日は、まず中国11月購買者担当者指数(PMI)が49.0と前回の50.4及び事前予想の49.8を下回り、2009年2月以来の低水準となったことが発表され景況の悪化が懸念されることとなりました。

そのような中、スペイン及びフランス国債の入札が札割れに至らなかったことから、市場も落ち着きを取り戻すこととなりました。しかし、これらの利回りは、スペイン国債3年物で5%を超えるなどユーロ導入後の最高水準に高止まりしています。

また、同日発表された米国経済指標は、11/25までの新規失業保険申請件数は40.2万件と前回から増えたものの、11月ISM製造業景況指数は52.7%と前月からさらに上昇し、28ヶ月継続した伸びと相異なるものとなりました。

このような中、市場は来週8、9日のEU首脳会合を待つということからも、1736ドルから1750ドルのレンジを推移することとなりました。

本日は、米国雇用統計である、11月非農業部門雇用者数が12万人と、先月8万人を上回るものとなりました。また、失業率も8.6%と先月の9%を下回り、2年8ヶ月ぶりの低水準となりました。

この雇用統計の発表を前に金価格はトロイオンスあたり1758ドルまで緩やかに上げていましたが、発表と共に緩やかに下げることとなりました。これは、すでに良い結果を市場は折込済みで値を上げていたため、「噂で買ってニニュースで売る」ということのようです。

ユーロ圏のニュースとしては、メルケル首相が、欧州債務危機解決は長期的アプローチが必要と述べた上で、ユーロ共同債導入や欧州中央銀行(ECB)の役割拡大という考えは引き続き否定しています。また、イギリスのキャメロン首相はサルコジ仏大統領と会談し、ユーロ圏の強化及び債務危機の対応のためのEU条約改正案を協議しましたが、合意には至っていないようです。

また、英国時間17時にブルームバーグは、IMF経由でユーロ圏中銀が債務危機封じ込めのための資金を供出する案が話し合われていることを関係者が明らかにしたと伝えています。その規模は2000億ユーロ(約21兆円)ほどとのこと。

BullionVaultニュース

今週も、11月30日に主要中央銀行が市場へのドル資金供給拡充の協調対応策を発表した日に、ウォールストリートジャーナル系列のMarketWatchから、弊社リサーチ主任エィドリアン・アッシュが金市場専門家としてコメントを求められました。

それは、金先物価格が先のニュースを受けて上昇する中、その背景を下記のように解説したものでした。

「中央銀行は、投資家同様に、ドル高が株式市場に良い影響を与えないことを理解しています。今日金(価格)が上げたのは、近年のデフレとの戦いの副産物です。」

この記事全文(英語)は下記のリンクでご覧いただけます。

http://www.marketwatch.com/story/gold-extends-gains-in-electronic-tradin...

今週、弊社市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

また、今週の主要経済指標の結果と解説は下記のリンクでご覧いただけます。

来週はユーロ圏首脳会合が8、9日に行われるなど、ユーロ圏問題も大詰めを迎えることとなります。これらの、状況解説は、私が日々ツィートでお届けいたしますので、よろしければ下記のリンクでフォローください。

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Atsuko Whitehouse, 30 Nov '11
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ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業BullionVaultの日本市場の責任者として、セールス、マーーケティング及び顧客サポート全般、および市場分析ページの編集を担当しています。