ニュースレター(13/01/2012)1635ドル - 13 January 2012
週間市場ウォッチ
本日金価格は、ロンドンPM Fixがトロイオンスあたり1635ドルと前週から1.1%の上げとなっています。
今週の主要イベント及び市場の動きは下記のようになります。
週明け9日は、8日に発表された中国の12月のマネーサプライM2の伸び率が、前年比13.6%と予想と前回の12.7%を上回ったこと、また、中国の人民元建て新規融資もマネーサプライが急増したことから拡大していることから、中国政府が金融政策を緩やかに緩和していることを示唆されました。
これは、金市場にとってはプラスであるものの、マイナス要因のドイツの鉱工業生産が-0.6%と、前回0.8%及び事前予想-0.4%から悪化したこと、イランへの経済制裁である、イラン産原油の購入停止の導入時期がEU内で合意していないことなどもあり、市場は方向性が見られない、狭いレンジの取引となりました。
同日行われたドイツ6ヶ月物国債の入札は利回りがマイナス0.012%となり、はじめてマイナス金利となりました。これからは、欧州債務危機を背景に、銀行の信用力が下がり、信用力の高いドイツ国債への需要が高まっていることが見受けられます。
10日は、中国貿易統計輸出及び輸入の伸び率が鈍化したことが明らかになり、中国当局による金融緩和への期待が高まり、株式市場が上げ、金も買われることとなりました。
また、南米ベネズエラを訪問しているイランのアハマディネジャド大統領がチャベス大統領と会談し、反米勢力として結束することを確認するなど、地政学上のリスクが高まったことなども、金のプラスとなった模様です。
さらに、米格付け会社フィッチが、フランスの格下げを年内に見込んでいないということが伝えられ、ユーロの支援材料となり、金も上げることとなったようです。
11日は、ドイツの昨年第4四半期のGDP成長率の速報値が-0.25%と伝えられ、欧州債務危機がドイツにも影響を及ぼしたことが懸念材料とされ、ユーロが下げましたが、金はロンドン時間は神経質な動きをしながらも、ニューヨーク時間には、ドルとの負の相関関係を絶ち、緩やかに上げることとなりました。
同日中国への香港からの金輸入が、10月に引き続き11月も過去最高の102.779トンとなったことが伝えられました。この詳細は、「香港から中国への金輸出が過去最高の100トンを超える」をご覧ください。
12日は、注目されていたイタリアとスペインの短期債の入札が行われました。結果は、イタリア1年債が利回り2.7%と前回の5.9%から下げ、スペイン3年債が3.3%と前回の5.1%から下げ、これを含む中期債の調達額が、予定上限の2倍の100億ユーロとなるなど順調なものとなりました。そのため、ユーロが対ドルで上げ、金も上げることとなりました。
また、同日行われた欧州中央銀行(ECB)理事会においては、政策金利を1%に据え置くことが発表され、その後の記者会見では、ドラギ総裁が、12月に行われた3年物オペレーションの効果を確認し、安定化の一部兆しはあるものの経済見通しの下振れリスクに触れ、「(ECBの)金融政策は、継続柔軟なものだ。」というコメントからも、今後の更なるECBによる金融政策に期待が持たれた模様です。そのため、金価格はトロイオンスあたり1660ドルまで一時上昇しました。
その後、EUによるイラン制裁が6ヶ月先送りとなる可能性が示唆され、エネルギー関連商品が売られ、金も売られることとなりました。
同日、米国イーグル銀貨の記録的な販売量も報告されています。詳細は、「イーグル銀貨の販売量が1月に急増」をご覧ください。
13日行われたイタリア3年債の入札は、平均利回り4.83%と前回5.62%から下げたものの、前日の入札ほど順調なものではなかったために、ユーロは売られ、金も頭の重い動きとなりました。
その後、英国時間午後にS&Pがユーロ圏の国々を格下げする噂が広まり、ユーロが対ドル下げ、金も売られた模様ですが、その後下げを取り戻し、1630ドルから1640ドルレンジを推移しています。
その他のニュースとしては、中国の外貨準備高が、2ヶ月連続減少し、12月末前月比398億ドル減の3兆1811億ドル(約244兆円)となったことが発表されました。
中国は旧正月の準備に入ったようで、この地の現物需要が落ちていることが報告されています。そして、上海黄金交易所(SGE)が、旧正月の期間に市場の価格変動を抑制するために、金及び銀取引の証拠金を引き上げることを発表しています。
BullionVaultニュース
今週、ブリオンボールトのリサーチ主任のエィドリアン・アッシュのコメントが下記のように主要メディアで取り上げられました。
- 英国主要日刊紙ディリーメールの週末版メール・オン・サンデーの「なぜ人々は金へ向かうのか」の記事
- ダウジョーンズグループのマーケット・ウォッチの「金先物価格が、中国が記録的な量の金を輸入し在庫を積み上げることで上昇」
それぞれの記事全文(英語)は先のリンクをクリックするとご覧いただけます。
今週の市場分析ページには下記の記事が掲載されました。
- スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏による「LBMAの2012年相場予想」
- ブリオンボールトリサーチ部門による「野村證券の調査において金が投資希望商品の第一位に」、「イーグル銀貨の販売量が1月に急増」「香港から中国への金輸出が過去最高の100トンを超える」
また、今週の主要経済指標の結果及びその解説は下記のリンクでご覧いただけます。
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