中国のバブルが崩壊したら、金は? - 14 July 2011

初心者にも分りやすい金のブログとして、ワールドゴールドカウンシル日韓地域代表豊島逸夫氏にも推薦されている、「はじめての金読本」において、今や世界経済の牽引役となっている中国の景気が停滞した場合の金市場への影響を解説されています。

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欧州が、4月以来、3ヶ月ぶりに利上げに動きました。とはいえ上げ幅は0.25%ですから、金市場は材料視せず。金価格は先週末の1483ドルを底に1530ドルへ復帰。1500ドルから下はアジアの実需に飲み込まれますね。

さて、先日、表題に挙げたような質問をいただきました。もし中国バブル経済が崩壊したら、株価はもちろんのこと、金価格も大きな影響を受けるのではないかという質問です。中国の金需要は金価格を下支えする重要な要因ですから、そうなった場合の成行きが心配ということでしょう。

中国が抱えている将来リスクで思いつくことは三つです。短期的には、中国東海岸沿いを中心とした不動産バブルが崩壊して金融と経済が混乱すること。中期的には、国内に横たわっている民族問題や格差問題がどっと噴出して制御不能になること。長期的には、過去に長く続いた「一人っ子政策」により高齢化問題が大きな財政負担になってくること、です。

中国国家統計局の発表によれば、中国の人口は2010年に年間600万人増加して13億4100万人となっています。これほど巨大な人口を抱え、国内の民族問題、格差問題の噴出を抑えて行くためには、高い経済成長の維持が国家の至上命題の一つであることは間違いありません。不動産バブルの崩壊はぜひとも避けたいところでしょう。

とはいっても、中国不動産バブルの発生も崩壊も、国内の高い経済成長と世界的な金融緩和の副産物ですから、起きるべくして起きるものだと思われます。そうなった場合、金市場にはどんな影響がでるか。

これは未来に属することですから、正直、判りません。しかし近い将来起きる可能性がない訳ではありませんから、どういう事態が発生するかを想像しておく価値はあります。以下はあくまでも戯れ言として聞き流してください。

まず起きるであろうことは、欧米先物市場の過剰反応です。金需要大国の一つがバブル崩壊の憂き目にあえば、とにもかくにも先物のロングは整理されるでしょう。ひょっとしたらショートも増加するかも知れません。そうなれば、間違いなく金価格は大きく下げるでしょう。

では、中国国内の個人投資家はどう動くでしょうか。個人投資家は大きな痛手を追い、キャッシュ確保の必要性に迫られて保有金を売却することがあるかも知れません。

おそらく金だけではなく商品全般が売られるでしょうし、株式も大きく値を下げるだろうと予想されます。けれど、そうなればなるほど、不安が不安を呼び、値を下げた金は買い直されていくだろうと思われます。というより、中国国内で不動産投資が敬遠されれば、行き場を失ったマネーはいままで以上の勢いで金市場にどっと流れ込むということも予想されます。

短期的には売り込まれ、そののち買い戻される、というのが、金読本の予想です。なにしろ中国の金市場は成長が始まったばかりですから。

さて、こんな予想が当たるかどうか全く判りませんが、その時が来たら、また読み返してみてくださいな。

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経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている金のブログ「はじめての金読本」より。