日本において昨年来金貨の需要が高まる - 26 January 2012

10万円台で買える1オンス(約31グラム)金貨が、女性を中心に人気を集め、金販売大手の田中貴金属では、2011年1月から11月までの販売量が22万個と、前年年間販売量の倍となったことが、時事通信で伝えられている。

2011年に金価格は、年間で11%上げることとなった。これは、北アフリカ/中東の民主化の動きからの地政学的リスクや、米国国債の格付けが引き下げられ、欧州債務危機などによるソブリンリスクへの懸念が高まる中、金の安全資産としての側面から需要が増加し、また中央銀行が外貨準備高の多様性を高める目的で金を買い越し、中国及びインドなど世界の2大金消費国の経済成長に伴う需要急増などが要因となっている。そして、金価格は2011年日本円建てにおいては、グラムあたり年間平均価格4000円を超える31年ぶりの高値圏となった。

本日発表された田中貴金属の2011年の年間取引量のデータによると、2011年の金地金買取量は75.7トンと、前年比34.6%増加したとのこと。それに対し、金地金販売量は35.9トンと、前年度比10.3%の増加となっている。

2011年には、日本国全体では年間で100トンを超える金を輸出することとなった。これは、過去最高であった2008年の95.5トンを超える史上最高値。

このような状況下においても、田中貴金属は、本日の発表の中で「景況不安の中、高値圏でも国内の投資家の金投資の意欲が高く、投資商品としての認識の広がりがうかがえる。」としている。

また、時事通信によると、金を使った宝飾品をリサイクルショップで換金後、金貨に再投資、また初めて金を購入する顧客が増えたことも、田中貴金属がコメントしていることを伝えている。

ここで、田中貴金属の原田和佳子貴金属部部長は、「金は世の中の不安が高まったときに買われる。今回の金貨の人気も年金問題などに女性や若い世代が不安を感じている表れでは」と指摘している。

また、金市場の専門家の間では、金貨への需要の増加は、日本で1月より貴金属取引の課税強化がされたことも要因としている。

これは、地金やコインを売却した際の金額が200万円を超える場合、買い取った金地金業者は、その取引詳細を記載した支払調書を税務署へ提出することが義務付けられたというもの。そのため、昨年秋から金地金を売却して金貨を買う動きが顕著になっているとのこと。

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