金融危機以来の金投資と投資信託の投資収益率比較 - 19 January 2012
低金利政策が行われている際に金へ投資をすることがどのようなことかを、日本の例をとって考察してみましょう。
金融危機下における金及び銀投資は、時折大きな価格の動きはあるものの、資産保全には効果的であるはずです。とブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュは述べています。
金価格は、1999年7月に22年来の最低値を記録した後、ドル建て、ユーロ建て、ポンド建て、円建て、他の全ての通貨において、毎年上昇を続けています。銀価格は、過去10年間に金を上回る上昇率を記録しました。それは、この10年間に、主要諸国の中央銀行の金融政策によって作り出された、インターネットバブルと低利による不動産バブルの恩恵を受けたものでした。
この永久的な緊急金融政策後に、来るべきものとして来たバブルの崩壊は、金投資がファンドマネージメント業界を勝るリターンを上げる助けとなったのでした。
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金投資を上回るリターンの投資信託の数 |
2011年末までの10年間 |
2011年末までの5年間 |
| フランス | 1 | 1 |
| ドイツ | 0 | 0 |
| イタリア | 0 | 0 |
| 日本 | 4 | 1 |
| 英国 | 3 | 0 |
| 米国 | 15 | 1 |
出典元:LBMA、BOE、モーニングスターを元にブリオンボールトが作成。(経費を含めた比較)
先の多くの場合は、金価格の上昇率の高さが要因でもありますが、ファンドのリターンの低さがその要因でもあるのです。しかし、日本の場合は、他の国々とは多少異なっていることが、ここでは明らかとなりました。
まず、貯蓄が利益を生まないゼロ金利政策を行っている日本の場合、金及び銀の投資のリターンが、過去5年間において、一つの投資信託を除き、全ての投資信託を上回っていることが先の表において見ることができます。

次に先のチャートを見ると、日本の投資家が2007年に金を購入した場合、金価格は毎年8.8%(費用を差し引いた後の年平均成長率)上昇したことが分ります。これは、それ以前の5年間の15%に比べると、低いものです。また、ユーロ建て及びドル建て金投資の20%と比較すると明らかに低いものです。銀においては、さらに顕著で、金の上昇率の3分の1以下の6.1%となります。この理由は、世界金融危機の渦中において円高が進行しているためです。
世界金融危機が始まった際に、日本は既に長期間における景気の停滞を経験していたのです。日本のバブル崩壊は1989年で、その後GDPが低迷し、賃金や物価が下がるというデフレに陥っていたのです。そのために、日本は低金利政策を、他の国々が始める約10年前から行っていました。このために、先のチャートからも分るように、この2000年から2008年の間、為替市場においては円安となっていたのです。しかし、この通貨安も、景気の回復にはつながりませんでした。
2008年後半の金融危機発生時に、円はこの下げ率の大部分を回復したのでした。それは、ヘッジファンドを含む多くの投資家が、多くの中央銀行が日銀が先手を打った低金利政策を行うと予想し、円のキャリー取引を解消する円買いが進み、円高が進んだためでした。そのため、金は円建てでは下落し、銀はさらに急落することになります。しかし、金融危機の発端となる米国住宅バブルの崩壊が起こった2007年以来、金と銀の投資は、二つのファンドを除き、最も高いリターンを日本の投資家へもたらしたのでした。そのリターンは、ドル建て、ポンド建て、ユーロ建ての20%と比べるとかなり低いものではあったのですが。
景気低迷時にリターンが低いことは、もちろん予想されるものです。金と銀の投資においては、金利は支払われませんが、欧米がゼロ金利政策を行っている場合は、カウンターパーティリスク、信用リスクを保有しないといった特徴が際立つのです。そして、その資産保全のための投資方法として、景気低迷を続ける日本で効果的であったように、欧米においてもそうなることでしょう。
2007年の日本においては、貴金属投資が競っていた他の投資商品のリターンが、景気の低迷、デフレ環境下から低いものであったことは先で述べました。そのため、今後欧米においても貴金属投資が、他の投資と比べ資産を保全するに適した投資先であったとしても、景気が回復した場合は、過去10年間に見られた20%のリターンを貴金属投資に求めることは現実的ではないことは覚えておくべきでしょう。
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資産保護のために金の購入をお考えですか。ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員であり、英国女王賞を受賞した、オンライン金取引において世界一の実績を持つブリオンボールトでは、日本のお客様にスイスでの金保管サービスを提供しています。
弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。








