金需要-中国とインドの需要が急増 - 17 February 2011
中央銀行や欧米投資家の「資産の安全な逃避先」としての金の需要には、顕著なものがありました。しかし、実質的には、インドと中国の一般庶民が2010年の金の需要を押し上げたのでした。
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生活水準を維持することを希望している年金受給者や貯蓄者は、下記のことに注目すべきです。とBullionVaultリサーチ主任のエィドリアン・アッシュが2010年の金需要を分析しています。
5-10年前に、貴金属アナリストは、アジアにおける収入の増加により、金が、金融サービスもしくは他の消費商品によって代替されることを予想しました。これは、正しいものではありませんでした。中国の一般庶民による金の需要は、一般庶民の貯蓄額の2倍となったのです。また、本日発表されたワールド・ゴールド・カウンシルの最新レポートによると、インドの一般庶民による金の消費量は、2010年には963トンと急増し、過去最高を記録しました。
これは、驚くべきことに国際通貨基金(IMF) が予測しているインドのGDPの2.65%となります。また、BullionVaultの分析によると、この数値はインドの一般庶民の貯蓄総額の11・5%以上のものとなります。

もちろん、ワールド・ゴールド・カウンシルのデータは、あくまでも予測であり、最終データではありません。
しかし、生活水準を維持することを希望している欧米の貯蓄者は、アジアの一般庶民が、急激に増加している資産を保全する手段として利用している投資方法を、少なくとも考慮すべきでしょう。
中央銀行が、過去20年来はじめて、2010年には金を買い越したことは事実です。また、金を「安全な資産の逃避先」と見る欧米の投資家による需要の増加も、2010年には見られました。しかし、これらは、全世界の現物金地金および金貨の需要が急増したのに対し、金ETFの需要と金によって裏づけされていない金関連金融商品の需要が、2009年と比較し45%減少したという点以外は注目すべきことではありません。
この2010年の金需要の増加において最も注目すべきことは、インドと中国の一般庶民による需要の急激な伸びです。人口において世界第1位と第2位であり、最も急激に経済成長を遂げている主要国であり、金現物購入量において世界第1位と第2位でもあるインドと中国は、2010年に一般庶民における金購入の総量と総額において、過去最高を記録しました。また、ワールド・ゴールド・カウンシルの最新データを分析すると、一人当たりの購入量もまた過去最高を記録し、世界の第1位と第2位となっています。
これはなぜなのでしょうか。その理由は、先進国において1970年代に見られたように、これらの国々のインフレの上昇とゼロレートという実質金利がこの状況を推し進めているのです。しかしながら、先進国においては、40年前の生産性と賃金の上昇により、1980年および90年代に金価格が低迷したのとは異なり、これらの新興国の伝統的に金を好む傾向から、経済の反映と所得の増加が、さらなる金需要の増加へつながる可能性が見受けられます。
先進国の金投資は、金融危機が始まった2007年から、宝飾品への需要が激減したにもかかわらず増加しました。アジアの新興国は、世界のGDPが減少する中、金の購入を緩やかに続けました。インドの一般庶民は、世界一の金消費者であり、大恐慌以来常に金を買い越していましたが、2009年第一四半期に初めて売却が購入を上回りました。
経済が回復するに従い、新興国の金購入傾向は、先進国のものより顕著となりました。先進国においては、ユーロ圏諸国のの財政難が引き金となり、ドイツにおける金貨への高い需要を含む金現物への投資熱が高まりましたが、金ETFの総量は2009年から45%減少し、金に裏づけされていない金関連金融商品への需要も減少したのでした。
2010年の金需要の強さは明かなものです。それは、ドル建て金価格が26%を上昇したにもかかわらず、金需要は重量において9%増加したことからも分ります。また、この総量は、1980年および90年代の弱気市場後、2000年に底値を記録して以来の過去最高値となりました。
金は当時トロイオンスあたり平均279ドルであったのに対し、2010年は1224ドルでした。しかし、この重量ベースで見受けられる金の需要は、新興国の現物への高い需要から、強気市場が未だ始まっていないように強いものとなっているのです。
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弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。









